晴れた日、谷を見下ろす、くねった舗装道路。
谷側に掘っ立て小屋のパン屋があって、中年の女店主がいる。
さわやかな夏の風を受けながらスマホの地図を見ていたら、地図の真ん中に黒いもやもやが現れた。
なんだこれは、と振り仰ぐと、目の前20mぐらいのところに上空から真っ黒な雲が発生している!
うわうわうわ、これやばいやつだ!と店の奥に退避する。周りにも5~6人いるようだ。
雲は直径50mぐらいのごくコンパクトなものなのだが、上空から漏斗状にうずを巻きながら垂れ下がってくる。
周りは晴れているのに、ここだけ雲がある、というか、まるで生き物のようにピンポイント。
どんどん雲の下の先っぽが下がってきて、ここからだと深さ50mはあろうかという谷の底に着きそうになる!
その瞬間!「メカメカメカメカ、、、、、、、、ドッカーン」と音と閃光が目の前で発生!
空気が震え、地面が揺れ、、、人々は「おおおーーー!」と叫び四つん這いになっている。
俺は多分アースしてあるだろうと思って白い小さな冷蔵庫にしがみつき、ドチキンっぷりを発揮。
店のおばさんがなにか文句を言っているが頭の中でうわんうわん鳴っていてなにも聞こえない。
雨もふらず、お天気のまま、黒雲は1/3ぐらいに小さくなって高度を上げ、道路を横切って山の向こうに消えていった。